ケーススタディ

ケーススタディを活用するに当たって、最も重要なことはセグメントを意識することです。


私の日記の中で、過去の事例や歴史的証明から推定して話を進めていることがあります。このとき重要なことは、ケーススタディから方向を推定することではなく、そのケースで用いられた論理を用いて、方向を推定することです。なぜなら、ケーススタディに当てはめた予測では見誤ることがあるからです。


楽天に資金力がありTBSを完全に買収できたという前提で話を進めます。この場合の買収は成功したでしょうか。
多くの専門家が「たとえTBSを買収できたとしてもIT企業はメディア企業を有効に活用できない、それは、過去のタイムワーナーがAOL買収後に失敗した事例からもいえる」といってます。敬服する、大前研一さんもこういっていましたが、、、。これは、ケーススタディに当てはめて予測を見誤っていると思います。


私の考えはこうです。合併には二種類ある、1つは資源を吸収するための合併、もう1つはプロセス・価値基準を得るための合併。AOLのタイムワーナー買収は資源(情報網、メディアコンテンツ、資産)吸収目的でした。しかし、メディアのような創造性が求められる企業ではプロセス・価値基準が企業活動の原動力となります。AOLはタイムワーナーの資源を吸収すると同時にプロセス・価値基準を破壊してしまいました。それ故、凋落したたと分析しています。


プロセス・価値基準が重要である、事例を示します。1980年代に日本車の攻勢を予測したGMは大規模な設備投資を行いました。つまり、資源的な強化です。しかし、従来のプロセス・価値基準を用いたため、資源が有効活用されませんでした。このとき、需要を正確に捉えるため(プロセス)やシックスシグマなどの価値基準に投資していれば現状は違っていたかもしれません。


話を元に戻します。楽天のミキタニ氏はAOLの買収が失敗していた原因は、資源を吸収するだけで、プロセス・価値基準を破壊してしまったからだと理解していたと思います。その解決策として彼は、持ち株会社を提示したわけです。が、、、他のところで躓きました。仮説が検証できず残念┌|≧∇≦|┘