今ならわかる

就職活動でIBCS(旧プライス・ウォーターハウス・クーパース)のグループディスカッションで落ちました。そのときは、なぜ落ちたのか不思議でした。しかし、今ならわかります。
議題は「携帯電話で何が変わったか」です。参加人数は10人、45分間、リーダーは私がやりました。さて、何について話し合えばいいと思いますか?議題の通りですか?


その時、私は初めにこんな提案をしました。
変化という視点で捉えてると、範囲が広範囲すぎる、それ故、ある程度範囲を絞って話し合ってはどうでしょうか。例えば、物理面と精神面にわけて、物理面として金銭面でどうかわったか。精神面としてコミュニケーション面でどう変わったかです。


しかし、それが定まらずに議論がスタートしました。案の定、話は収束せずに、拡散しました。私は、意見の統一は無理と考え、皆の意見の吸い上げ、引き出しを行っていました。落ちました。


要は、リーダーの責務を果たしていなかったので落ちたのです。その理由のひとつに、当時私が考えていたグループリーダーの定義があります。私は、リーダーの責務は「作業の効率を調整し、成果を最大にすること」と捉えていました。


残念なことに、これは必要条件であって、十分条件ではありません。リーダーの正しい定義は「グループの使命を考え抜き、それを明確に定義し、確立することである。つまり目標を定め、優先順位を決め、基準を定め、それを維持するものである。」と考えます。


以上を踏まえて、再度同じ問題が与えられリーダーを務めたならば(与えられた時間やメンバーにもよりますが)以下のように提案します。


どのような視点で議論をするかについて、共通の認識を得てから議論を始めたい。なぜなら、変化で捉えると、あまりに多様であり、尚且つ、物理的変化と精神的変化は定量化して評価できないですし。議論があらゆる方向に拡散してしまう可能性があるからです。つまり、議論を限定解釈して特定の評価軸のみについて話あう方向にすべきという提案です。もちろん、変化全体を捉えて、広く網羅的に変化を挙げる方向もありえます。重要なことは、議題が広範囲であるゆえ、共通認識した評価軸で考えることです。