製品ライフサイクルと価格戦略

『製品ライフサイクルと価格戦略』と、もっともらしい題名を付けましたが、内容は携帯電話の価格についての考察です。

  余談----------
東芝から発売されたHD DVDプレイヤーは生産費が7万㌦ほどかかります。しかし、定価は5万㌦で販売していました。販売費等を考えると、一台売るたびに2万㌦以上の赤字です。何故、こんなことをしているのかといいますと、ディファクトスタンダードやディジュリスタンダードが重要な業界又は顧客が固定的になる業界では、製品の導入期に大金をつぎ込んで、業界標準での地位の獲得を目指すからです。このことによって、成長期や成熟期で独占的な利益を上げることで赤字を回収することができるからです。


こういった戦略をとっている製品を、うまく利用すると経済的に得ですね。他に例を挙げると、ソフトバンクが数年前にADSLモデムを無料で配って勧誘をしていましたことがあります。あの行動もモデム代や販売費(主にインセンティブ金)などから、一つ渡すごとに2万6000円ほど赤字でした。その当時は、NTTのISDNソフトバンクADSL業界標準となるべく競争していたので、赤字覚悟でがんばったわけです。おかげで1000億円以上の赤字が数年間続き、倒産しかけておりました。が、今は、顧客も固定状態となって、顧客獲得費用(赤字での勧誘)を辞めたので、黒字決算となっています。


というわけで、企業が赤字でサービスしてくれている製品があったら教えてください。